MENU

力のモーメントとは何か、基本を分かりやすく徹底解説

目次

この記事で理解したいこと

この記事で理解したいこと
  • 力のモーメント
  • 力のモーメントの求め方

力のモーメントの定義

力のモーメントは、以下の通り定義されます。

力のモーメント

M = F × a

M:力のモーメント、F:力、a:距離

「M」は力のモーメント、「F」はスパナをまわす力、「a」はボルトから力を加える位置までの距離です。

力のモーメントのイメージはつくでしょうか?

 ボルトをスパナで締付けるとき、ボルトに回転力が伝わります。この回転力が「力のモーメント」です。

力と距離の関係

力と距離の関係を理解するために、先ず次の問題を考えてください。

問題

問題

ボルトをスパナで回すとき、AとBではどちらの方が軽い力で締め付けることができるでしょうか?

解答

正解は、「B」です

実際に自分でボルトを締付けてみるのが最も良く分かります。試してみてください。

計算式を理解する

スパナでボルトを締付けるときの力と距離の関係は定義で示したように、「M = F × a」 です。

例題を使って理解を深めましょう。

例題1

例題1

ボルトから200mmの位置で1kgの力をかけた場合の力のモーメントを求めてください。

解答

正解は、「200kgmm」です。

ー解説-

力は1kg、距離は200mmなので、力×距離を計算して、

1kg×200mm=200kg・mm となります。

例題2

例題2

ボルトから50mmの位置で1kgの力をかけた場合の力の力のモーメントを求めてください。

正解は、「50kgmm」です。

ー解説-

力は1kg、距離は50mmなので、力×距離を計算して、

1kg×50mm=50kg・mm となります。

例題1と例題2の比較

 例題1と例題2を比較すると、同じ1kgの力でも例題1の場合の方がより大きな回転力で締付けができることが分かります。

例題1と例題2の比較

スパナを回す力はどちらも1kg

例題1:200kgmm (距離:200mm)

例題2:50kgmm (距離:50mm)

計算式の使い方

「 M=F× a 」の式は理解できましたでしょうか。この式を使えば、ボルトを締付けるのに必要な力や距離を計算から求めることができます。

例題3

例題3

ボルトを1000kgmmの回転力(トルク)で回す必要がある場合、1kgの力でまわすにはスパナの長さ「a」は何mm必要でしょうか。

解答

正解は、「1000mm」です。

ー解説-

M=F× a の式に当てはめると、

1000kgmm = 1kg × a

a = 1000kgmm / 1kg

a = 1000mm

 ボルトを回すのに必要な回転力のことをトルクと言います。トルクが「1000kgmm」必要な場合、1kgの力で回すには「1000mm」、つまり「1m」の距離が必要ということです。

では逆に、200mmの位置でボルトを締付けるには、どれだけの力が必要でしょうか。

例題4

例題4

ボルトを1000kgmmの回転力(トルク)で回す必要がある場合、200mmの位置でスパナを持って締付けるには、力「F」は何kg必要でしょうか。

解答

正解は、「5kg」です。

ー解説-

M=F× a の式に当てはめると、

1000kgmm = F × 200mm

a = 1000kgmm / 200mm

a = 5kg

まとめ

力のモーメントについて解説してきました。如何でしょうか。力のモーメントの考え方は、ボルトの締付けの他にも様々な分野で使用されるとても重要な概念です。生活の中でも応用できるので、しっかり理解しましょう!

コメント

コメントする

目次